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山形県の環境と観光産業を守る会

山形県上山市川口地区に建設予定の清掃工場(エネルギー回収施設)に関する詳細、および諸問題について

清掃工場造成工事について 山形県に対し公開質問状を提出 (3) | 山形県上山市川口清掃工場問題

09.反対運動に関連するできごと

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 昨日に引き期続き、平成29年2月8日、山形県に郵送した公開質問状に添付した図説(3)を公開致します。

 昨日公開した図説(2)は、昭和57年に前川ダムが完成したことによる 前川への影響についての説明です。山形県が作成した「ダム設計洪水量」、上山市が作成した「洪水避難地図(洪水ハザードマップ)」を参考にしています。

 図説(3)は、前川ダム及び前川放水路が完成した後、平成28年に公称エネルギー回収施設建設のため、敷地造成工事が行われてしまった後の、 前川への流量増という見込みを示しています。

 これまで、事業実施主体である山形広域環境事務組合(山形市上山市 ・山辺町・中山町で構成)は、造成工事に当たり「雨水排水計画」を作成 し、造成地から前川ダム放水路に排水するため、排水樋管、排水口の新設について、山形県許可申請しました。その際提出した書類に、この「雨水排水計画」は含まれていますが、この計算に誤りがある(計算に整合性がない)ことは、裁判において指摘済みです。

 山形県が作成した「前川ダム治水事業計画」の「計画高水(40年確率) 流量配分図」は、平常時の前川と前川ダムの流量を示した図ですが、前川ダム放水路へ流してよい流量は、0m3/sと指定されています。ここに、 造成地に接する山から流れ落ちる雨水や、敷地(3.6ha)に溜まった水、ま た工場で使用された雑排水などが排水されてよい訳がありません。明らかに計画高水流量ゼロを超えています。この行為による前川の流量増、そし て下流域での氾濫を具体的に示したのが、図説(3)となります。

 組合は、かつての田畑がもつ貯留効果を、ほとんど認めておりませんが、 忠川が巨大なコンクリート水路になり、保水力のある田畑が舗装されて、 貯留効果はほとんどない状態においては、敷地内にきちんと流量調整池を設置して、前川の氾濫を増幅させない計画にすべきでした。

3.造成工事によって起きること ~ 清掃工場(ガス化溶融炉工場)敷地造成工事による影響~
前川ダム放水路左岸・耕作放棄地の保水・浸透 貯水機能の喪失。 → 放水路合流後の前川の被害が増大し、人命・財産を脅かす

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計画洪水流量(40 年確率)が起きた場合

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[造成工事前] 山形広域環境事務組合が、上山市川口に計画実行している山形市上山市・山辺町・中山町の一般ごみ焼却( ガス化溶融炉) 施設建設用地は、すでに造成工事が終了しています。 この敷地は、前川ダム直下の平地で、以前は田畑だったため、山から流れて来る雨水 及び耕作放棄地への雨水を貯水する (3.6ha 分の) 効果を持っていました。市道 と放水路を挟んで隣接する企業は、敷地内に広大な芝生( 雨水浸透・ 貯留効果) と流量調整 池を保有しています。

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[造成工事後] 造成工事を行ったこ とで敷地の保水力 ( 貯留・浸透効果) が失われ、前川ダム 放水路に直接排水さ れる流量により、前川が危険な状態に なっています。これまで、敷地に接す る山から流れ落ちてきた雨水は敷地内にとどまらず、山際 と線路側に設けられた水路を通して前川ダム放水路にすべて排水され前川へ合流することになるためです。

計画高水(40年確率)流量配分模式図

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山形県の策定した「前川治水ダム事業計画」 では、40年確率の計画洪水時、前川上流部での流量配分は 135m3/s であり、前川ダム方面へ 110m3/s 分流するとしています。その時、前川ダム流入量は140m3/sであり、前川ダム放水路への放流量は0m3/s で、これが前川治水ダム事業計画における計画高水流量配分の姿です。

造成工事による流量増分(前川)と前川切断模式図

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造成工事による流量増分(40 年計画では0m3/sの前川ダム放水路が5.3m3/sになる)により、前川で氾濫する容量を見積もると、左図のグラフに示す流量変化となり、この赤い面積がすなわち前川下流の氾濫容量;約1 万m3 となります。これをイメージし易いように、前川河川幅5m、延長(放水路合流地点~下流袴橋下付近までの)約1kmと仮定した場合、氾濫水深は1.9mにも及び、この量が、 氾濫原である宅地、果樹園などに放流されることと推算できます。

今後予定されている裁判:

平成29年2月14日
平成28年(行ウ)第1号 上山市清掃工場用地造成工事公金差止請求住民訴訟事件

清掃工場の建設される土地の、主に河川法の観点からの違法性についてが主題です。

平成29年2月23日
平成28年(行コ)第19号 前川ダム東線道路改良工事公金支出差止請求住民訴訟控訴事件

この訴訟では、清掃工場建設予定地までの道路の改良工事に使用した公金の返還を求めています。工事自体は既に完了していますが、この計画自体があまりにも杜撰で、工事を行ったにもかかわらず既存の問題がまったく解決しておらず、計画内容にも多々問題があるため、裁判において被告(上山市長 横戸長兵衛氏、(控訴審では被控訴人として))の責任を追及しています。

平成29年3月7日
山形県上山市川口清掃工場建設に関する裁判|本体訴訟(事件名称未定)

突如建設が決まった、山形県上山市「川口」清掃工場の建設中止および操業差し止めを求める裁判です。この清掃工場建設計画は、平成11年に山形広域環境事務組合によって計画され、以後4度に渡り計画が頓挫しました。川口は5度目の候補地として、平成24年12月に突然決定されたため、建設中止及び操業差し止めを求めています。

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