山形県の環境と観光産業を守る会

山形県上山市川口地区に建設予定の清掃工場(エネルギー回収施設)に関する詳細、および諸問題について

清掃工場建設予定地の上山市川口地区会に対する助成金(25年×300万円)の謎 | 山形県上山市川口清掃工場問題

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 山形広域環境事務組合(管理者/佐藤孝弘山形市長・副管理者/横戸長兵衛 上山市長)は、一般ごみ処理施設として山形市立谷川地区と、上山市川口地区に公称「エネルギー回収施設」を建設しています。立谷川工場は、間もなく (平成29年10月)に竣工予定とされていますが、川口工場は、来年(平成30年12月)竣工すると言われています。 

 この上山市川口地区は、世帯数62戸、人口232人(国税調査による)の小さな集落です。この地区には、平成26年以降組合を通じて補助金が拠出されており、各種公共事業の他、毎年25年間に渡り地区会に300万円が給付されま す。熔融炉が稼働する4年前から給付が始まっていることもあり、守る会はこの目的が不適切であると申し立てています。

 この川口地区に対する「周辺地域活性化交付金」の是非について、守る会会員は、平成29年4月24日付で、山形広域環境事務組合監査委員に対し住民監査請求を行い(職員措置請求書を提出)、同年5月23日に会員1名と弁護士1名が、意見陳述を行いました。

 その結果、同年6月21日付で「理由がないので棄却とする」との結果が届きました。 一般的に、市民が住民監査請求をしても、監査委員は役所サイドによって選定され、(監査委員会が役所側の知り合いによって構成されているといいかえても差し支えないと思います)、ほとんどが棄却されるため(これまでも守る会がおこなった住民監査請求もすべて棄却されています)、守る会は同年7月18日付で山形地方裁判所に対し、 「川口地区助成金公金差止等請求住民訴訟事件」訴状を提出致しました。

 訴状は長文ですので、2回に分けて掲載致します。

 

山形広域環境事務組合のページ:
http://www.yamagata-koiki.or.jp/seisou.html


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訴  状

原告 山形市

                   

上記原告ら訴訟代理人
弁護士 梶山 正三
弁護士 坂本 博之

    

 

〒990-8540   山形県山形市旅篭町二丁目3番25号
被告 山形広域環境事務組合
管理者 佐藤 孝弘

川口地区助成金公金差止等請求住民訴訟事件

訴訟物の価額 金160万円
貼用印紙額  金1万3000円

請求の趣旨

 

 被告は、佐藤孝弘及び川口地区会に対して、同地区会の地区会活動助成金として、平成28年4月28日に支出した金300万円及びこれに対する同日から支払済まで年5%の割合による金員、及び平成29年5月25日に支出した金300万円及びこれに対する同日から支払済まで年5%の割合による金員の損害賠償請求又は不当利得返還請求をせよ。

 被告は、川口地区会に対して、同地区会の地区会活動助成金として、平成30年度以降、毎年金300万円の支出をしてはならない。

 被告は、佐藤孝弘及び川口地区会に対して、農道大西線の舗装工事に関する施設整備事業補助金として、平成28年4月28日に支出した金839万3000円及びこれに対する同日から支払済まで年5%の割合による金員、農道岩清水線の舗装工事に関する施設整備事業補助金として、平成29年4月28日に支出した金500万円及びこれに対する同日から支払済まで年5%の割合による金員の、損害賠償請求又は不当利得返還請求をせよ。

 被告は、川口地区会に対して、同地区の農道舗装に係る施設整備事業補助金として、平成30年度以降の支出をしてはならない。

 被告は、佐藤孝弘及び川口地区会に対して、北裏堰水路に係る水路整備工事に関する施設整備事業補助金として、平成29年5月19日に支出した金341万8000円及びこれに対する同日から支払済まで年5%の割合による金員の、損害賠償請求又は不当利得返還請求をせよ。

 被告は、川口地区会に対して、北裏堰水路に係る水路整備工事に関する施設整備事業補助金として、平成30年度以降の支出をしてはならない。

 訴訟費用は被告の負担とする。 との判決を求める。

請求の原因

第1 本件で問題とする川口地区会に対する支出

 山形広域環境事務組合(以下「組合」という)は、エネルギー回収施設(川口)建設事業(以下、エネルギー回収施設(川口)を、「本件清掃工場」という)に関連して、同清掃工場が立地する、川口地区の地縁団体である川口地区会に対して、あるいは同地区会が事業主体となった工事について、平成26年度からいくつもの金銭の支出を行っている。

 即ち、第一に、被告は、川口地区会に対して、平成26年度以降、毎年度、地区会活動助成金(同地区会では「地域活性化交付金」と言われている)金300万円を支出している。直近では、平成28年4月28日及び平成29年5月25日に、それぞれ、金300万円が支払われている。この金員は、25年間に亘り、毎年支出されるものである。

 第二に、川口地区の農道の舗装工事が行われる予定であるが、これは、平成27年度~平成29年度の3か年度に亘り、大西線、岩清水線、上ノ台線の3線の舗装が行われる予定であり、総事業費1875万円が予定されている。これらの事業は、川口地区会が業者に発注し、同地区会が支払うべき工事代金を、組合が補助金として助成するものである。平成27年度事業としては、大西線の工事業務が行われ、株式会社Aが受注し、平成28年4月28日に、同社に対して金839万3000円が支払われた。平成28年度事業としては、岩清水線の工事業務が行われ、同社が受注し、平成29年4月28日、金500万円が支払われた。平成29年度事業としては、上ノ台線の工事業務が行われる予定である。

 第三に、川口地区の水路整備工事が行われる予定であるが、これは、平成27年度~平成29年度の3か年度に亘り、総事業費2520万円が予定されている。これらの事業は、川口地区会が業者に発注し、同地区会が支払うべき工事代金を、組合が補助金として助成するものである。平成28年度は、北裏堰水路整備工事を、B・C・D共同企業体が受注し、施工金額金1024万0560円が支払われる予定であった。平成29年5月19日、この金額のうち、金341万8000円が支払われた。平成29年度もまた、北裏堰水路整備工事が行われる予定である。

 しかし、上記の金員の支払は、何れも、組合の目的範囲外の使途に用いられるものであり、川口地区会との間の契約もなく、支出する理由も不明であるなど、違法な支出であり、支出をすることは許されない。 ところが、被告は、あろうことか、上記のような違法な支出でありながら、平成28年4月28日及び平成29年5月25日、地区活動助成金として各300万円を、平成28年4月28日に農道大西線舗装工事の代金839万3849円を、平成29年4月28日に農道岩清水線舗装工事の代金500万円を、平成29年5月19日に北裏堰水路整備工事の代金341万8000円を、それぞれ既に支払ってしまっている。 従って、被告は、上記予定されている支出は、違法なものであるから、その支出の差止を行うべきであるし、すでに支出された金員については、佐藤孝弘並びに川口地区会に対して損害賠償請求ないし不当利得返還請求を行うべきである。

第2 当事者【省略】

1 原告は、何れも、山形市の住民である。

2 組合は、し尿処理施設の設置、管理及び運営に関する事務、ごみを処理するための中間処理施設の設置、管理及び運営に関する事務を行うことを目的として、山形市上山市東村山郡山辺町、同郡中山町の2市2町が組織した、地方自治法上の特別地方公共団体たる一部事務組合である(甲1・3条)。 被告は、組合の管理者である。

第3 本件各支出の違法性

1 はじめに
本件各支出には、以下に述べるような、様々な違法性がある。

2 これらの支出は、組合の目的外の行為である
組合の規約によると、組合の共同処理する事務は、①し尿処理施設の設置,管理及び運営に関する事務、②ゴミを処理するための中間処理施設の設置、管理及び運営に関する事務、とされており(甲1・3条)、その中には、地区会活動の助成や、一地区の農道整備や水路整備などは含まれていない。 また、組合から補助金が出されている農道や水路は、本件清掃工場の建設や操業と何らの関係もない。 勿論、川口地区の地区会活動もまた、本件清掃工場の建設や操業と全く関係がない。しかも組合は、川口地区会から、この助成金の使途について、十分な報告を受けるということも行っていないようである。 組合のこれらの助成金補助金の交付は、明らかに組合の目的外の行為であり、違法な支出である。

3 これらの支出は、川口地区会との間で、何らの契約もないものである
組合は、川口地区との間で、協定書その他何らの契約も締結せずに漫然と、上記の助成金補助金の支出を行っている。従って、これらの支出は、法的根拠を全く欠くものであり、違法である。

 これらの支出は、法的根拠を欠く違法な支出である
川口地区会から組合に対して補助金の支出がなされる際には、その前提として、同地区会から組合に対して、補助金交付申請書が提出されるようである。そして、その申請書には、「山形広域環境事務組合で準用する山形市補助金等の適正化に関する規則第5条の規定により、関係書類を添え、申請します」という文言が記載されるようである。しかし、この規則の当該条文は、単に補助金申請の際の手続を記したものに過ぎず、補助金交付がどのような場合に許されるかという実体面が規定されたものではない。 そして、前記1の内容とも関連するが、これらの助成金補助金は、組合が支出するための正当な理由を欠いているのであり、法的根拠を欠く違法な支出である。

 組合の主張と矛盾する行為であり、必要のない支出である
上記の川口地区会に対する支出の趣旨は、本件清掃工場が立地する地元の自治会に対して、迷惑をかけることになるから、迷惑料の支払ということであろうと推測される。 しかし、被告によると、本件清掃工場は最新式の設備を備えて、周辺の環境を汚染することはない安全な施設であり、従って、周辺環境に害を及ぼすことはない、ということである。それならば、本件清掃工場が川口地区に対して迷惑を及ぼすことはないのであり、迷惑料を支払うというのは、組合自らの言動と相反する、自己矛盾した行為である。上記の助成金補助金の支出は、組合自らの主張と相反する、全く必要性のない支出である。

 恣意的な支出である
また、もしこれらの支出が迷惑料であるということならば、本件清掃工場の建設・操業によって最も迷惑を蒙るのは、原告Fらが経営する株式会社Gであろう。本件清掃工場の直近に存在する法人だからである。ところが、組合は、同社に対しては何らの迷惑料の支払もしていない。 この点から、上記の支出は、理由のない、極めて恣意的な支出であるということができる。

 法の下の平等に反する支出である
組合の範囲には、幾つもの自治会がある。ところが、組合がこのような支出を行っているのは、川口地区会のみである。曲がりなりにも組合は、特別地方公共団体であり、行政を担う団体なのであるから、憲法の人権に関する規定が直接適用される。憲法14条1項に規定する法の下の平等についても、適用される。上記の各支出は、この憲法の規定に反する、違法な支出である。

 まとめ
従って、被告は、平成28年4月28日及び平成29年5月25日にそれぞれ、既に支出された地区会活動助成金各金300万円、農道大西線舗装工事に関して平成28年4月28日に支出された補助金839万3000円、農道岩清水線舗装工事に関して平成29年4月28日に支出された金500万円、及び北裏堰水路整備工事に関して平成29年5月19日に支出された金341万8000円について、佐藤孝弘及び川口地区会に対して、損害賠償請求ないし不当利得返還請求を行うべきである。そして、地区会活動費及び農道舗装工事に対する補助金、及び水路整備工事に関する補助金のうち、未だ支出されていない金額については支出を差し止めるべきである。

※以降は次回に続きます。

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