山形県の環境と観光産業を守る会

山形県上山市川口地区に建設予定の清掃工場(エネルギー回収施設)に関する詳細、および諸問題について

仮処分命令申立書に対する山形広域環境事務組合からの答弁書公開 [前編]

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仮処分命令申立書に対する山形広域環境事務組合からの答弁書公開 [前編]

 平成27年10月28日、守る会は山形広域環境事務組合に対し上山市川口の公称エネルギー回収施設敷地造成工事の仮処分差止請求を行いました。詳細は、会報29号をご覧下さい。この申立書に関し、12月3日に組合側より答弁書を受理致ました。 

 答弁書は、一般市民にはとても分かりにくい内容ですが、そのまま掲載させて戴きます。これに対し、次回はこちらから反論を行います。

答弁書とは:訴状などに対し、反対の申し立てやその理由を記載して裁判所に提出する書面。(デジタル大辞泉より)


 *読み方の補則
答弁書」には組合の返答のみが記載されているため、守る会による「仮処分命令申立書」の申立理由の対応項目を適宜引用しています。

答弁書には重複した記述など誤りと思われる箇所が見られますが、原文そのままを掲載します。

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平成27年(ヨ)第16号 仮処分命令申立事件
債権者 (個人情報が含まれるため公開いたしません)
債務者 山形広域環境事務組合

答弁書

平成27年12月3日
山形地方裁判所 民事部 保全係 御中

(送達場所)
〒990-0055 山形県山形市相生町6番56号
古澤・内藤法律事務所
電話 023-631-7507
FAX 023-631-7174

債務者代理人
弁護士 内藤和曉
同 古澤茂堂
同(担当)小野寺 弘行

 

第1 申立の趣旨に対する答弁
1 債務者らの本件申立を却下する
2 申立費用は債権者らの負担とする

との決定を求める。

第2 申立の理由に対する答弁
1 I被保全権利について
(1)第1について
 ア.1について

第1 債務者による造成工事計画の概要
1 債務者は、別紙物件目録記載の土地(以下「本件土地」という)において、新たに清掃工場(債務者は、清掃工場と言わず、「エネルギー回収施設」などという事実を隠ぺいするための事実にそぐわない名称を用いている)を建設する計画を有し、**建設・建設工事共同企業体(****株式会社と**建設株式会社のジョイントベンチャー)に対して、工事請負契約を締結して工事(以下「本件工事」という)を発注している(甲1、2)。

補則:甲1は提出の証拠方法「甲第1号証・工事請負仮契約書」を指し、甲2は「甲第2号証・建設工事請負契約締結の議決通知書」を指します。

 債務者が新たに清掃工場を建設する計画を有していること、「エネルギー回収施設」との名称であること、****株式会社と**建設株式会社のジョイントベンチャーである**建設・****建設工事共同企業体に対して甲第1号証の工事請負契約仮契約書及び甲第2号証の建設工事請負契約締結の議決通知書による工事請負契約を締結して工事を発注していることは認め、その余は否認する。
 新しい清掃工場は、ごみを安全かつ衛生的に処理するという清掃工場としての目的に加え、ごみを焼却することで発生する熱エネルギーを回収して電気や温水等として有効に活用できるエネルギー回収施設として建設することから、「エネルギー回収施設」が正式名称となっているものである。
 また、申立書別紙物件目録は不正確である。物件番号1,51はエネルギー回収施設の建設予定地ではなく、物件番号2乃至13,15乃至35,37乃至50、52乃至62の土地は既に物件番号14,36の土地に合筆済みであり存在しない。さらに物件番号14,36の土地は地目、地積が異なっているものである。正確には、物件番号14の土地の地目は雑種地、地積は1万4431㎡であり、物件番号36の土地の地目は雑種地、地積は2万1454㎡である。

 

 イ.2について

2 本件工事の請負契約は、平成27年7月3日、仮契約が締結され、同年7月24日、債務者の議会によって議決され、本契約となった(甲1、2)。 本件工事の工期は、平成27年7月24日~平成28年5月31日となっている。
本件工事の内容は、別紙工事目録記載のとおりである。
本件工事の工事代金は、金3億7098万円とされており、このうち、平成27年8月20日、金1億4014万円が既に支出されている(甲3)。

補則:甲1は提出の証拠方法「甲第1号証・工事請負仮契約書」、甲2は「甲第2号証・建設工事請負契約締結の議決通知書」、甲3は「甲第3号証・請求書(支出調書)兼支出命令票(歳出簿)」を指します。

認める。

 

(2)第2について
(*第2の1と2には個人情報が含まれるため申立書の内容は公開いたしません)
1,2は不知。

3 債務者は、山形市上山市東村山郡山辺町及び同郡中山町の2市2町で構成された、地方自治法284条2項に定められた一部事務組合であり、し尿処理施設の設置、管理及び運営に関する事務、ごみを処理するための中間処理施設の設置、管理及び運営に関する事務を処理することを目的として設立されたものである(甲6)。

補則:甲6は提出の証拠方法「甲第6号証・山形広域環境事務組合規約」を指します。

  3は認める。

 

(3)第3について
 ア.1について

第3 本件造成工事の問題点
1 本件土地と公道との間には、忠川という川が流れている。忠川は、上記建設予定地のすぐ近くで前川と合流し(甲12、15、16・3p)、前川はさらに須川に合流し、須川は最上川と合流する。最上川一級河川であり、忠川、前川はその支川であり、やはり一級河川である。しかし、忠川や前川の管理は、管理は国土交通省ではなく、山形県が行っている。

補則:甲12は提出の証拠方法「甲第12号証・地図」、甲15は「甲第15号証・上山市洪水避難地図」、甲16は「甲第16号証・雨水排水計画」を指します。

 第1文は認める。但し、公道は忠川右岸側の上山市道である。
 第2文のうち、忠川が前川と合流していること、前川はさらに須川に合流し、須川は最上川と合流していることは認め、「上記建設用地のすぐ近くで」との点は否認する。忠川と前川の合流地点は、エネルギー回収施設の建設予定地進入路から100m以上離れているものである。
 最上川、忠川、前川が一級河川であることは認め、その余は否認する。忠川は前川の支川であり、前川は須川の支川である。
 第4文は認める。

 

 イ.2について

2 債務者は、本件工事完了後、本件土地に降った雨水及び本件土地の南側の丘陵に降り、本件土地に流下してくる雨水については、排水管を通して、1か所(忠川上流)から、雑排水については南側の1か所(忠川下流)から、合計2か所において、忠川の左岸側に排水する予定としている(甲16・20p等)。即ち、忠川の上流側の地点は口径1000mmの樋管により、下流側の地点は1200mm×800mmのU型水路により、それぞれ忠川に排水するものとされている(甲16・21p等)。

補則:甲16は提出の証拠方法「甲第16号証・雨水排水計画」を指します。

 第1文のうち、債務者が本件工事完了後、本件土地の一部及び本件土地の南側の山地に降って流下してくる雨水については排水樋管を通して忠川上流側の1か所から、本件土地の一部及び本件土地の南側の山地に降った雨水、生活排水についてはその北側の1か所(忠川下流側)から、合計2か所において忠川左岸側に排水する予定であることは認め、その余は否認する。排水管ではなく排水樋管である。
 第2文は認める。但し、樋管ではなく排水樋管である。

 

 ウ.3について

3 本件土地の大部分は、本来が水田であった。しかし、本件清掃工場の建設計画が持ち上がった数年前から耕作は行われておらず、低湿地のような状態となっている。

 第1文は、本件土地の大部分が以前において水田であったことは認める。
 第2文のうち、本件土地において、清掃工場の建設計画が持ち上がった以降である平成25年からは耕作が行われていないことは認め、その余は否認する。低湿地ではなく、休耕田である。

 

 エ. 4について

4 債務者は、本件工事により、低湿地の状態の本件土地を、清掃工場を建設し、管理運営することができるように、宅地として造成し、総開発面積3万5886㎡のうち、約1万8600㎡を、建物その他の設備の建設用地や道路等として利用する予定であるとされており(甲16・8p)、それらの土地部分の開発総面積に対する割合は、約52%となる。 これらの土地においては、雨水は地下に浸透することはなく、流出することになる。 また、それ以外の土地の多くについても、現在の低湿地のような状態ではなく、宅地として造成されるから、雨水が地下に浸透する割合は、現在の状態よりも大幅に減少するものと思われる。

補則:甲16は提出の証拠方法「甲第16号証・雨水排水計画」を指します。

 第1文のうち、債務者が本件工事により本件土地を、清掃工場を建設し、管理運営することができるように造成し、総開発面積3万5886㎡のうち、約1万8600㎡を建物その他の設備の建設用地が道路等として利用する予定であること、それらの土地部分の開発総面積に対する割合は約52%であることは認め、その余は否認する。但し、開発総面積は平成26年に策定した施設整備基本計画における想定面積である。
 第2文、第3文は否認する。
 第3文は否認する。

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