山形県の環境と観光産業を守る会

山形県上山市川口地区に建設予定の清掃工場(エネルギー回収施設)に関する詳細、および諸問題について

先月12月27日の裁判について:山形広域環境事務組合提出の準備書面の公開 | 山形県上山市川口清掃工場問題

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 先月の平成28年12月27日に、山形県に対する「上山市忠川河川占用許可取消請求事件」 裁判が行われ、結審したことは前回ご報告の通りです。
 同日、山形広域環境事務組合に対する「忠川橋梁建設公金差止請求住民訴訟事件」裁判が行われましたので、ご報告致します。

 この2つの裁判はどちらも、山形広域環境事務組合が上山市川口を公称エネルギー回収施設の建設地として決定した後、敷地に入るための一級河川・忠川(前川ダム放水路)に橋を架ける工事を巡っての訴訟です。山形県に対しては「県(本来は国)が管理する忠川に新橋を架けるための、安易な許可取り消しを求める」という主旨でした。

 組合に対する訴訟は、同じ忠川に対し、設置主体である組合が計画した架橋工事が不 適切であるため、これまで支出した公金の返還を求める訴訟です。「忠川への新架橋工 事は違法」とする点は、どちらの訴訟にも共通する事項であり、準備書面や証拠も類似 しておりますので、ご注意下さい。

 昨年12月27日、山形地裁で行われた口頭弁論において、組合側は第5準備書面と証拠資料を提出しましたが、守る会も追加で第6準備書面と証拠資料を提出致しましたので、公開致します。

 山形県に対する裁判同様、組合に対する裁判も同日結審し、判決は次回平成29年3月 21日に山形地裁で言い渡されることになりました。この結審に至るまで、守る会は昨年 8月、山形地裁に対し、現地視察及び証人尋問を申し出ましたが、いずれも却下されました。守る会としては、裁判官が現地視察をされることで、新橋周辺のコンクリート護岸に対する亀裂等の劣化状況を把握されること、証人尋問では被害を受けると想定される周辺住民の意見や、橋梁を設計した企業ご担当者の説明を求めるものでしたが、いずれも認められず、準備書面と証拠のやりとりのみで結審してしまったことを、非常に残念に思います。

 


山形広域環境事務組合提出 第5準備書面
※ブログ用に内容を一部編集しておりますので、予めご了承下さい。

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平成27年(行ウ)第2号 忠川橋梁建設公金差止請求住民訴訟事件
原告 ****
被告 山形広域環境事務組合

第5準備書面

平成28年12月27日
山形地方裁判所 民事部 合議係 御中

被告訴訟代理人
弁護士  内藤 和暁
同  古澤 茂堂
同(担当) 小野寺 弘行

 被告第4準備書面8頁において詳述したように,河川管理施設等構造令施行規則第15条第1号但書は,「堤防の全部若しくは主要な部分がコンクリート,鋼矢板又はこれらに準ずるものによる構造のものである場合」には,河川管理用道路の幅員を3m以上と定める河川管理施設等構造令第27条,同施行規則第15条第1号本文の規定は適用しないこととしているものである。

 この点について,原告ら準備書面(6)の7頁下段は,甲第51号証の「解説・河川管理施設等構造令」113頁,114頁の, 「『その全部若しくは主要な部分がコンクリート,鋼矢板若しくはこれに準ずるものによる構造のもの』とは,いわゆる自立式構造(盛士《押え盛土を除く》の部分がなくても自立する構造)の特殊堤をいうものである・・・。コンクリートの自立式擁壁・・又は矢板等による自立式構造・・の堤防がこれに該当し,三面張構造の特殊堤はこれに該当しない。」 との記載を基に,忠川のコンクリート護岸は三面張り構造であり,自立式構造ではないことから,忠川については河川管理施設等構造令施行規則第15条第1号但書の適用はない旨を主張している。

 しかしながら,上記の「解説・河川管理施設等構造令」113頁,114頁にいう「自立式構造」の特殊堤とは,盛土の部分がなくても自立する構造の特殊堤をいうものであるところ,忠川のコンクリート護岸は,甲第27号証の前川治水ダム図集88頁,89頁の配筋図からも明らかなように,鉄筋コンクリート造の構造で,護岸部分も鉛直方向に自立した構造となっているものである(却って,乙第10号証の報告書15頁乃至17頁で応力度の計算を行っているように,自立しているのみならず,周辺地盤の盛土の土圧をも支えているものである。)。

 従って,忠川のコンクリート護岸は,上記の「解説・河川管理施設等構造令」113頁,114頁にいう「自立式構造」の特殊堤に該当し,河川管理施設等構造令施行規則第15条第1号但書の「堤防の全部若しくは主要な部分がコンクリート,鋼矢板又はこれらに準ずるものによる構造のものである場合」であることから,忠川については,河川管理用道路の幅員を3m以上と定める河川管理施設等構造令第27条,同施行規則第15条第1号本文の規定は適用されないものである。

 なお,原告は忠川のコンクリート護岸は三面張り構造であるとしているが,上記の「解説・河川管理施設等構造令」113頁,114頁にいう「三面張構造の特殊堤」とは,法面及び天端の三面をコンクリートで被覆した特殊堤をいうものであり (乙第17号証 建設省河川砂防技術技術基準(案)同解説8頁,乙第18号証 河川構造物の耐震性能照査の取り組み4枚目を参照),本件における忠川のコンクリート護岸はこれに該当するものではない。

 よって,上記原告ら主張には理由がないものである。

以上


平成28年8月提出 原告・市民側提出の検証申立書

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平成27年(行ウ)第2号 忠川橋梁建設公金支出差止請求住民訴訟事件

検証申立書

原  告   ****
被  告   山形広域環境事務組合
監理者 佐藤 孝弘


平成28年8月  日


上記原告ら訴訟代理人
弁護士 坂本 博之
弁護士 松村  孝

山形地方裁判所民事部合議係 御中

第1 証すべき事実
忠川の護岸コンクリートは、本件橋梁付近においてクラックが顕著に存在すること、クラックや水抜き穴から鉄分が滲出していること、本件橋梁の建設の結果忠川の管理用道路の幅が3mに満たなくなっていること、本件橋梁の直下の旧橋梁が通行困難であること。

第2 検証の目的物
① 忠川の護岸コンクリートのようす。
② 本件橋梁付近の管理用道路のようす。
③ 本件橋梁直下の旧橋梁のようす。

第3 検証によって明らかにしようとする事項
① 忠川の護岸コンクリートは、本件橋梁付近においてクラックが顕著に存在するのであり、且つ、水抜き穴やクラックから赤褐色の鉄分が滲出しているが、水抜き穴から鉄分が出ているのは本件橋梁付近だけであり、それはその部分の鉄筋に錆が生じていることを示している。
② 本件橋梁の建設により、忠川左岸側の管理用道路の道幅が3m以下になってしまっている。
③ 本件橋梁の建設により、忠川の左岸側にあった道路にスロープが設けられたため、その直下にある旧橋梁は通行が困難となってしまっている。


※以下スキャンデータ

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